アフモセ・ネフェルタリ王妃の奉納石碑
バラ十字古代エジプト博物館からの逸品
RC1586 |
古代エジプト人は一種の先祖礼拝を行っていました―つまり彼らは、死去した親類たちを祭ると、「アクフ」 と呼ばれていた特別の霊たち「効果的な者たち」が一家を守ってくれると信じていたのでした。これは特に家庭の女性と子供たちには重要でした。胸像や墓碑が町のあるいは自宅の墓地に建てられて、これらの「アクフ」たちが祭られていました。食べ物や飲み物が、時には花が毎日そなえられていました。古代エジプト人たちは死亡した人たちは記憶に残り続けていることのみを望んでいると信じていて、生きている人々に彼らの名前が知られていることが最大の栄誉であると思われていました。
時には,重要な人々は一家のだけでなく多くの家庭の保護的先祖であるとされていました。この図の墓碑もそのように祭られていたものの見本です。この墓碑の女性は王妃アフモセ・ネフェルタリで男性は息子のアフモセ・サ・パ・イリで王位の後継者でした。しかし彼はまだ子供の頃に死去しました。この二人は第18王朝の最初の王アフモセ一世の妻と息子でした。この両人のミイラはデイル エル・メディナの近くのデイル エル・バハリで発見されました。王子はまだ12歳くらいで死亡していますが、王妃は70歳代までいきていました。彼女は息子のことを決して忘れることはありませんでした。
二人の間のテーブルの上には蓮の花がありますがこれは古代エジプト人に豊饒とあの世での生まれ変わりの象徴でした。アフモセ・ネフェルタリは右手に王妃の、からざお(麦の脱穀に使われる)をもっており、新王朝の偉大な王妃たちの称号である「アムン神の王妃の頭飾りをかぶっています。ヒエログリフの文字は「偉大な王の王妃、生きている。王の息子アフモセ・サ・パ・イリその声は正しい」芸術的には極く簡単なものであり古代世界の普通の芸術家に彫像されたもので、単に王妃を彼らとしては最良の方法で祭ったものと思われます。
古代エジプト人たちは人は過去に生きていた人々を決して忘れるべきではないと信じていて、この墓碑は、自分たちよりは先に生きていた人々への深い愛情を思い出させてくれると考えていました。
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文学修士リサ・シュワパッチ・シリフ、館長、博物館次長
バラ十字古代エジプト博物館
-Lisa Schwappach-Shirriff, M.A., Curator and Assistant Director
Rosicrucian Egyptian Museum
(「バラ十字ダイジェスト」誌、2003、No.1より)
注:バラ十字古代エジプト博物館は西部アメlリカ最大の古代エジプト・バビロニア収集品を所有しています。一般公開されており(会員のみ無料)、毎年25万人以上の参観者があります。
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