バラ十字会

非宗教・非営利団体であるバラ十字会は、
全世界の87ヵ国に拠点を有し、
23ヵ国語で通信講座の教材をご提供しています。
日本本部公式サイト

シャンポリオン
The Egyptian
(Jean-François Champollion)

アフェクタートル
By Affectator

シャンポリオン

 フランス南西部の小さな町フィジャックで、町の本屋の妻が、動けないまま寝たきりの生活をしていました。普通の治療がことごとく失敗したあと、ある魔術師が即座に彼女を治し、将来名を馳せることになる息子の誕生を予言したと言われています。1790年12月23日の木曜日の早朝の2時に、その男の子が生まれました。

 この子は、5歳のときに読むことを自力で学び、7歳になると、自分の運命にかかわる、ある言葉を聞きました。まさに魔法の言葉「エジプト」です。すでに考古学者であり古典学者であった彼の兄が、彼の教育を引き受けました。そして11歳になる頃には、ラテン語、ギリシャ語、ヘブライ語をむさぼるように学んでいました。12歳のときには、「有名な犬たちの物語」という最初の本を書きました。13歳になると、アラビア語、シリア語、カルデア語、コプト語と、他にも多くの言葉を習い始めました。その理由は、これらの言葉がすべて、何らかの点でエジプトに関係しているからでした。彼は、古代エジプト人との関連をできることならば発見したいと思い、古代の中国語さえ研究しました。

 1807年、まだ17歳のときに、この若者はファラオの王国の歴史年表を初めて作成しました。その少し後に、彼は「ファラオ統治下のエジプト」という本の草稿を大学の専門家たちに提出しました。彼が自ら序文を読むと、その完成度と説得力に専門家たちは深く感銘を受け、この若者を即座に学部の職員に採用しました。

 この非凡な若い教師は、彼の兄とともにパリに行きました。というのも、今日では有名なロゼッタ・ストーンの、石膏でできたレプリカがパリにあったからです。フランスやドイツやイギリスの学者たちはまだそれを解読することができずにいました。この若者はそれを解読する決心をしたのでした。コプト語とアラビア語を話し、まるで外国人のように見えるので、人々は彼を「エジプト人」と呼びました。彼の言語の研究は、さらに範囲が広がり、サンスクリット語やペルシャ語を含むようになっていました。

 ついに彼が、ロゼッタ・ストーンと対面する時がやってきました。そして、即座に兄に「その文書の、ある一行全体の正しい意味」を告げたのです。彼はそのとき18歳でした。かつて、この若い学者の頭の形を見て、「ここにいるのは言語の天才だ!」と声をあげた有名なスイスの骨相学者がいました。この骨相学者の見立てが正しかったことが確認されたのです。

 以上が、「エジプト人」と呼ばれ、ロゼッタ・ストーンを解読し、ヒエログリフの解明に成功したジャン・フランソワ・シャンポリオンのまれに見る生涯の簡単なご紹介です。それは、エジプトの征服者であるナポレオンと同じくらい数奇な人生でした。

※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」(No.130)の記事のひとつです。

横罫線

もしあなたが、宗教とは別のところに、
人生の根本的な疑問に対する答え、重要な選択や判断を誤らずに行なう方法、心と体の癒し、宇宙意識に達する道をお探しであれば、下記のキャンペーンにお申し込みください

バラ十字会の神秘学通信講座「人生を支配する」の1ヵ月分の教材と、季刊雑誌「バラのこころ」を無料でお届けさせていただきます。

創立45周年記念キャンペーンを開催中。バラ十字会の神秘学通信講座「人生を支配する」を1ヵ月間無料体験できます