神秘学を科学する 第2部
Scientific Mysticism Part 2
ウィリアム・ハンド
By William Hand
第5章 〈愛〉は〈光〉であり、〈愛〉は〈命〉であり、
そして〈愛〉は〈すべて〉である
Love is Light, Love is Life and Love is All
シュワルツとルセックによる最近の研究は、「愛」が、生体の電磁気的なエネルギーとして、研究の対象となりうることを示しています。愛は、光や重力と同じくらい現実的なエネルギーです。人体の中で、電磁気的な信号を出す最も強力な発生器は心臓です。特定のパターンを持つ心電図の信号を、体中のどこででも記録することができます。ちなみに、医師が脳波などを記録しようとする場合には、心拍の信号を補正して記録されないようにしなければなりません。この「心臓のエネルギー」は、皮膚などの身体表面に達すると、そこから放出されるのを妨げるものは何もなく、オーラを通り抜けて(それに影響を与えて)、1秒で30万キロも進む宇宙への旅、まるで星の光のように、物理的に無限の彼方へ向かう旅へと進んで行きます。
実際には、身体から離れてしまうとその信号は非常に弱いのですが、それでも明らかに、その信号は存在しています。
そのうえ、心臓から発した信号(情報パターン)は、個々の人の体の状態や、その人の考え方や、気分や願いや、他の多くの微妙なことがらにより影響を受けることになります。ほとんどの心電図のパターンは、肉眼で見ただけでは同じように見えますが、しかし、すべての個人に特有の微妙な差異があります。このことが意味するのは、別の人の「心臓のエネルギー」のパターン、すなわち〈光〉に、私たちが同調して、受け入れる状態になることができるということです。このことは、いわゆる物質的な愛の基礎になるのでしょうか?
最近の興味深いある調査結果では、人々が愛のエネルギーを、意識して外に向かって送っているときには、ガンマ線の吸収が増加し、さらにエックス線の放出が増加していることが示されています。ガンマ線が、宇宙において愛のエネルギーを反映するものであり、吸収されるときに周波数が小さくなり、エックス線として再度放射されているということがありうるのでしょうか? 物質的な愛を記録することができるならば、他の種類の愛や、まさに〈愛〉そのものについてはどうなのでしょうか? おそらく、物質的な愛は、〈愛〉の働きのひとつの表現です。私たちが量子力学によって知ったのは、結局のところ全てのものはエネルギーであり、常に静止しているものは何もなく、全てのものが常に運動していることです。〈愛〉とは、この運動、この力、このエネルギー、この母体であり、この貯水池であり、万物はそこから、鋳物や彫刻のように形作られるという仮説は、あまりにも飛躍した一歩なのでしょうか? 私たちがこの仮説を採用するならば、〈光〉と〈命〉は、〈愛〉の別な側面であり、〈光〉と〈命〉がともに調和して働くときに、〈愛〉が経験されることになります。
※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。