バラ十字会

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神秘学を科学する 第7部

Scientific Mysticism Part 7

ウィリアム・ハンド

By William Hand

第1章 ソウルを理解するうえで、科学はどのように役立つか

 このシリーズの第1部から第3部では、量子物理学とシステム理論、そしてひも理論をご紹介してきました。そして次の第4部から第6部では超感覚的知覚(ESP)、意識、根源的生命力(Vital Life Force)という神秘学にまつわるテーマを議論してきましたが、さきほどの3つの理論が、このような議論の科学的な基礎として役立ちました。さて今回は、三角形をめぐる3周目の旅として、ソウル(soul:魂)についての検討を始めることにしましょう。私たち自身のひとつの側面である、極めて重要なソウルを理解するうえで、科学は、どのように役立つかを見ていくことにします。

 何世紀もの間、人類はソウルの性質について思索を重ねてきました。本当にソウルというものが存在するのかどうか、もし存在するとすれば、人体のどこに存在するのかという哲学的な議論が多数行われてきました。ソウルが存在する正確な位置と、ソウルの性質を解明するためにいくつかの試みが行われています。そしてその多くの場合に、ソウルの存在する場所は、脳の内部かその周辺であると考えられたのでした。しかし、そのような研究から実りがもたらされることは、一度もなかったのです。明らかな物的証拠が不足しているため、懐疑的な考え方の人々の多くは、ソウルの存在を完全に否定しています。したがって、科学的な観点から言うと、もしソウルが存在しているとするならば、ソウルは物質的な性質のものではなく、何らかのエネルギーの表現であると考えなくてはなりません。では、ソウルを構成しているのは何なのでしょうか? 

 驚いたことに、神秘学的な洞察の助けを借り、純粋に論理的な思考を行うことよって、いくつかの答えにたどり着くことができます。まずは簡単に第6部をおさらいしてみましょう。そこでは、万物に働いている、ひとつの統一した力があることをお示ししました。その力とは根源的生命力、略してVLFです。根源的生命力には、2つの性質があり、そのひとつは、非物質的な側面であり、ひも理論の“目に見えない”(hidden)次元で働きます。もうひとつは物質的な側面であり、バラ十字会ではスピリットとよばれています。ひもの振動を通してスピリットからは、様々な力や素粒子が生じ、これらの力と素粒子を、従来の物理学は研究してきました。

 ひもはすべての次元で同時に振動しているという考え方が、科学者の間では一般的です。つまり、私たちが普段経験している次元でも、目に見えない次元でも、ひもは同様に振動しています。しかし、目に見えない次元だけで振動していて、私たちが普段経験している物質世界の3次元では振動していないひもが存在するということはありえないのでしょうか? もしもそのようなひもが実際に可能であるとすると、そのようなひもの現れ方は、私たちの日常的な見方からすると完全に非物質的であることになります。そのように考えることは、ソウルの性質を科学的に探るための基礎になりうるかもしれません。驚くべきことに、科学界には、そのようなひもを扱う理論があります。そして、そのような理論はすべて、重力が発端になっています! 

 ※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。