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神秘学を科学する 第8部

Scientific Mysticism Part 8

ウィリアム・ハンド

By William Hand

第4章 まとめ

Final thoughts

 この物語で私が表現しようと試みた観念を、受け入れていただくのも拒絶されるのも、読者であるみなさんの自由であると、この記事の冒頭で申し上げました。「ソウルは存在するのか」と「肉体が死んだ後も意識は生き続けるのか」というテーマは、単に信念の問題であるだけでなく、いつの時代も、科学的な調査の対象であり論争の的でした。懐疑的な議論が盛んに行われた後に、多くの偉大な科学者が「意識は死後も生き続ける」という考え方を受け入れるようになったというのが、この150年ほどの動向です。このような意見を持つ方々の中には、イギリスの物理学者であるウィリアム・バレット士爵、オリバー・ロッジ士爵、ウィリアム・クルックス士爵、レイリー卿、J.J.トンプソンや、トーマス・エジソン、ジョン・ロジー・ベアードなどの発明家、アーチー・ロイ教授(天文学)、ゲイリー・シュワルツ教授(心理学)、心理学者のカール・ユング博士、超心理学者のディーン・ラディン博士などが含まれています。「意識は生き続ける」ということに関する証拠は否定しがたいものであり、検証実験は再現が可能であり、もし法廷で争われたとしても、ほとんどの場合に、それらの証拠を疑うことは「合理的な疑いの範囲を超えている」とされるほどのものです。

 この記事の末尾にある、ささやかなリストには、「意識は生き続ける」という考え方について、もっと調べたいと考える読者のみなさんのために、手始めとして役立ついくつかの参考文献が挙げられています。この記事で私が意図していたのは、意識が死後もどのように生き続けるのかというテーマに関して、ひとつの説明を提供するために、このシリーズ「神秘学を科学する」で紹介した考え方のいくつかをまとめて、分かりやすい具体例としてご紹介することでした。この説明によって、「意識は生き続ける」という仮説を補強することができていたら幸いです。

 最終章となる第9部では、標準的な物理学の話題に戻って、「すべてのものを説明するひとつの理論」(theory of everything:万物理論)について考え、またそれが「〈宇宙意識〉を説明する理論」(theory of Cosmic Consciousness)となりうるのかどうかを検討することにしましょう。

参考文献

Victor Zemmit: A Lawyer Presents the Case for the Afterlife. Ganmell Pty. Ltd. 2006. ISBN 0-9580115-0-8.

Dean Radin: The Conscious, Universe, NY Harper Collins.

Gary Schwartz: The Afterlife Experiments, NY: Atria Books, 2002.

Ian Stevenson; "Reincarnation: Field studies and Theoretical Issues.” in Handbook of Parapsychology. 1977. pp.631-63.

Fred Alan Wolf: The Spiritual Universe: One Physicist's Vision of Spirit, Soul, Matter and Self, Portsmouth. NH: Moment Point Press.

 ※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。