神秘学を科学する 第2部
Scientific Mysticism Part 2
ウィリアム・ハンド
By William Hand
第3章 情報とエネルギー
Information and Energy
量子物理学からの類推によれば、エネルギーとは力、動力または波動であると言うことができます。ひも理論によれば、情報とは、波動の形、すなわち振動の種類に由来し、認識可能な構造(「形状」)を持っています。このことを完璧に示している例として、心臓の拍動があり、それは、まるで個人のサインのような、人それぞれに特徴的な波形になっています。
片方がもう一方をお互いに補いながら、情報とエネルギーは協力して作用しています。エネルギーのない情報は、情報を伝達するための波動(搬送波)がないので、効力がありません。また、形を持たない波動は、意味を担っていないので、情報のないエネルギーは無意味であるということになります。神秘学的に言えば、エネルギーは〈光〉(Light)であり、情報は〈命〉(Life)を構成する構造の中に含まれています。したがって、以下のことが言えます。
〈光〉のない〈命〉には効力がない。
〈命〉のない〈光〉は無意味である。
このことは、三角形の2つの頂点である〈光〉と〈命〉を結びつけています。この結合の結果が、もちろん〈生きているソウル〉(living Soul)です! したがって、私たち自身によって表現されている〈生きているソウル〉は、私たちの全てがその一部分をなしている、常に進歩し続けている一つのシステム(訳注:宇宙のこと)に類似しているということが分ります。このシステムは、すべての種類のもの、すべての規模のものの中の〈光〉と〈命〉(情報とエネルギー)の永遠に続く流れを記憶しています。そして、そのようなものとして、生きた力強い有機的組織体として表れていて、それは何らかの目的を持っているように思われます。
しかし、この目的とは何なのでしょうか? 常に努力をし、相互作用をし、進歩するように、何が私たちを駆り立てているのでしょうか? このような質問に科学は、答え始めることさえ出来ないのでしょうか? この段階で私は、直観的な跳躍を行い、おそらくは〈愛〉(Love)が重要な鍵であると提案するのでしょうか? ではこのことに、何か証拠があるのでしょうか?
※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。