先入観なく人生を理解するために

東京板橋は、降り続いた雨が止み、さわやかな晴れの日です。

梅雨前のこの季節は、読書や思索にうってつけだと

思われる方は少なくないのではないでしょうか。


そこで、今日はちょっと立ち入った話をさせていただきたいと思います。

最後までこの文章をお読みいただき、

人生についての新しいヒントを手に入れていただければ、

心より嬉しく思います


唐突ですが、次のことを思い浮かべていただきたいのです。


あなたは、今、ラスベガスのカジノで、

見慣れないゲームが行われているテーブルを前にしています。


さて、ここで一儲けしてやろうとまでは思わなくても、

もし、ひどい目には遭いたくないと思うならば、

このテーブルではいったい何が行われているのか、

どのようなルールで事が進んでいるのかを

理解しようとするのは賢明なことではないでしょうか。


もし、このことを人生の比喩だと考えると、

どのようなことが言えるでしょうか。


もちろん実際には、人生は単なるゲームではなく、

このような考え方には、謙虚さを欠いている部分があると思われるとしたら、

そのご批判はもっともなことです。


しかし、それにもかかわらず、次の2つのことが、

人生を根本から変えるために役立つという意見がおおむね妥当だということは、

多くの方に同意していただけることと思います。


(1) 私たちの人生では、実際には、何が進行しているのかを先入観なく把握する

(2) その背後にはどのようなルールが働いているのかを知る

 

今日は、このうちの(1)について、根本から考えてみたいのです。


あなたの目の前には、今、何が見えていますか。


たとえば、私の目の前には、パソコンのモニターが見え、

その後ろには、コピー機と、ベージュ色のカーテンが見えています。


それらは、ほんとうに見ている通りのものなのでしょうか。


先入観に影響されている部分はないのでしょうか。


もし、生まれて初めて見たとしたら、

つまり、パソコンもコピー機もカーテンも知らなかったら、

それらはどのように見えるのでしょうか。


さらに、もしあなたが生まれたばかりで、自分自身と他の事物の区別がつかず、

遠近感も理解できないとしたら、周囲はどのように見えるのでしょうか。


話を分かりやすくするために、例を使ってご説明したいと思います。


この図をご覧ください。


これは「チェッカー・シャドー」と呼ばれている錯視図形です。

 


772px-Grey_square_optical_illusion.gif

 

上の図のチェッカー盤をご覧ください。

信じられないと思われるかもしれませんが、

Aという文字が書かれているマス目の色と、

Bという文字が書かれているマス目の色は実は同じ色です。


最初は私も、このことがまったく信じられませんでした。


しかし、下の図を見ると、本当に2つのマスが同じ色であることが分かります。

 

Same_color_illusion_proof2.gif

出典:「錯視-ウィキペディア」http://ja.wikipedia.org/wiki/錯視

(2012/5/4アクセス。当該画像の作者は、無制限にあらゆる目的での利用を許可。

Original by Edward H. Adelson)

 


この錯覚が起きる原因を、お考えいただきたいのです。


次のような結論に到達されるのではないでしょうか。


「影の中にある物体は色が濃く見えるという過去の経験や、

チェッカー盤を見たことがあるという経験によって、

実際の色を把握することが妨げられている。」


また、このことは錯覚ではないと考えることもできます。


つまり、もしこの絵が、実際の光景だとしたら、

チェッカー盤の明るい色のマス目が、影の中にあるために、

たまたま暗いマス目と同じ明るさになっているという解釈が正しいからです。


一方で、この錯視図形を単なる色が付けられた図形だと考えた場合には、

私たちは、過去の経験から先入観を作り上げることによって、

この図形の色を 正しく知覚することが妨げられている と言うことができます。


私たちが所有している先入観は、この他にも無数にあります。


小冊子「あなたの人生を変える方法-人生の意味を見出す5つの鍵」をお読みになり

(こちらからダウンロードできます → http://www.amorc.or.jp )、

第3章に書かれている実習を実際に行われると、

深く実感することができるのですが、「時間」もそのひとつです。


つまり、時間とは、周囲の事物を解釈するために役立つ観念だと考えることも、

私たちの意識が作り出している先入観だと言うこともできるのです。


同じことは、空間にも言えます。


では、このような先入観をすべて排除することができたとしたら、

いったい周囲の事物はどのように見えるのでしょうか。


このことを実現した人は、あらゆる時代に、東洋にも西洋にも多数いました。


そして、熱意をこめて、その体験について語っています。


時間が存在しないのですから、すべては静止し永遠の存在になります。


ある禅師はこのことを「滴凍水」、つまり滴った水が凍った様子にたとえています。


空間が存在しないのですから、自己と宇宙は一体になります。


このような経験は、いわゆる「神秘体験」と呼ばれている出来事の一種です。


そして、この神秘体験は我を忘れるほど深い感動に満ちた体験であり、しかも、

自身の人生を大きく改善するためのインスピレーションとパワーに満ちています


一体どのような体験なのか、そこから何が得られるのかを、

この機会に、ぜひ想像してみてください。


 

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このブログ記事について

このページは、バラ十字会日本本部AMORCが2012年5月 5日 18:15に書いたブログ記事です。

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