みなさんは、ゴールデンウィークに、
ご旅行の予定はおありでしょうか。
私は、残念ながら仕事の予定が詰まってしまっているのですが、
旅はほんとうに楽しいものです。
旅の醍醐味のひとつは、
未知の世界や人との新しい出会いがあることではないでしょうか。
そこで今日は、「未知の世界」という題名の
美しい詩をご紹介させていただきます。
20世紀初頭に世界中で絶大な人気を誇った米国の詩人、
バラ十字会員でもあった、エラ・ウィーラー・ウィルコックスの作品です。
皆さまの人生のヒントにしていただければと思います。
「未知の世界」 エラ・ウィーラー・ウィルコックス(1902年)
"The Undiscovered Country" by Ella Wheeler Wilcox, 1902
人間は、あらゆる国を隈なく探検し、
この地、かの地の秘密を手中に収めた。
人の世が、今なお頂点に達してはいないのに、
卵形のこの地球は、鋼の帯に縛られ、
海はといえば、あらゆる岸に停泊する多くの船に蹂躙され、
雄々しく凛々しい自然の威力も、
人間に屈して、その秘密を永遠に明け渡し、
命じられるままに、下僕のように急かされている。
今でも、人は、あちこちの岸を遠くまで調べるが、
見知らぬ領土も、測られていない平原も、
手に入れ支配できるものは、もはやどこにもありはしない。
だが、探査すべき領域が、ひとつだけ残されている。
行け、汝自身を知れ、おお、人間よ! 手つかずの地へ、
汝の魂という未知の世界へ!