神秘学の最近のブログ記事

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今回は、6歳になる少年の小さな冒険と、

ある出会いの話をお届けしたく思います。


お楽しみいただければ心より嬉しく思います。

 


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ビスケットとレモネード

     ~  ディーニ・ジェイコブ  ~

 

6歳になるエリックは、おませな少年で、

人生で一番重要なことを、すでに知っていました。


神さまに会いたい! 

神さまを見つける旅は長くなるだろうと知ってはいましたが、

エリックはめげることもなく、弁当箱に食べものを詰めて、

レモネードを何本か見つけ出してきて、

その全部を通学用の鞄の中に入れました。


そして、自信たっぷりに玄関を出て、

神さまに会うための長い旅を始めました。


エリックには知るよしもありませんでしたが、

彼が考えていたよりも、旅は、ずっと短いものになるのでした。


通りを3つ過ぎ、エリックは公園にたどり着きました。


そこのベンチには、老人が座っていて、

足もとにいる数羽の鳩たちにえさをあげていました。


エリックは、生き物の中では鳥が一番好きでしたし、

それどころか、鳥たちが耳を傾けてくれるときには、

いつでも歌を歌ってあげるのでした。


彼はベンチの端によじ登ると、遠慮がちに腰かけて、

足をぶらぶらと揺らしながら、

地面にまかれた豆をついばむ鳥たちを見て、楽しんでいました。


すべてが穏やかで、調和に満ちていました。


鳥たちが空腹のおなかにえさを詰め込んでいるのを見ていて、


やっとエリックも、食べもののことを思い出しました。


それに、考えてみれば、おやつを食べるのにちょうど良い時間でした。


弁当箱を開けて、一枚目のビスケットにかじりつこうとしたとき、

エリックは、老人がとてもお腹を空かせた様子で

自分を見ていることに気づきました。


そこで、何のためらいもなくビスケットを取り出して、

老人に差し出しました。


老人は感謝を表すと真剣なまなざしで受け取り、

ビスケットを食べながら大きな笑顔を見せました。


老人の顔に浮かんだ微笑みがとても素敵だったので、

エリックはもう一度その笑顔を見たいと思って、

レモネードを一本、老人に差し出しました。


老人は再びエリックに微笑みかけると、

その贈り物を感謝して受け取りました。


エリックは喜びに満たされました!

それからふたりは1時間ほど座って、

神さまに会いに行く旅のためのエリックの食べものを分かち合いました。


エリックは話しかけず、老人も黙ったままで、

ただ、ベンチに腰かけて、互いに時々、

気恥ずかしそうに微笑み合うのでした。


食べものはだんだんと少なくなり、

鳩も餌を与えてくれる人のいる他のベンチのほうへ行ってしまいました。


まだ午後の半ばでしたが、エリックはお茶の時間までには

家に戻らなければならないことがわかっていました。


そこでエリックは立ち上がると、2、3歩後ろ向きに歩いてから、

少しだけ手を振って、老人に挨拶をして、

くるりと向きを変えて走り出しました。


ところが、突然エリックは立ち止まって振り返ると、

老人のもとに一直線に走って戻り、その腕に飛び込んだのでした。


やさしい気持ちがふたりの間にあふれて、

長いこと互いに抱き合っていました。


けれども、ママがすぐにも心配し始めることが分かっていたので、

エリックは、今度こそ本当に帰る時間だと考えました。


そこで、元気に手を振って、2、3歩後ずさりながら、

はにかんだ声でさようならを言って、真っ直ぐに走り去っていきました。


老人はエリックに、さっきよりもっと大きく微笑むと、

頬に涙を伝わらせながら静かにさようならとその唇を震わせました。


エリックが家のドアを開けた時、

母親は、エリックの顔に浮かぶ喜びを見て驚きました。


エリックは、そばにいて、いつでも楽しそうにしていましたが、

これまで一度も、これほど幸せそうなエリックを見たことは

ありませんでした。


「午後ずっと、どこへ行っていたの?

ちょっと心配し始めていたのよ。

何か、うれしいことがあったの?」


エリックは顔を輝かせながら答えました。


「神さまと一緒にお昼を食べたよ。」


そして、母親が口をはさむ前に続けました。


「神さまは、鳥にとってもやさしくて、すっごく大きな笑顔なんだ。

ママ、僕、神さまが大好きだよ。」 


一方、通りを何本か隔てたところに住んでいる老人は、

結婚して60年になる愛妻のエルザとともに暮らしている、

小さなアパートに戻りました。


エルザはすぐに、何かとても重大なことが起こったのに気づき、

彼の腕を優しく撫でると、それを話してくれるかどうかと

尋ねました。


「ちょうど今、話そうと思っていたところだよ!」


老人はそう返事をすると、頬に涙を伝わらせながら、

公園のベンチで起こったことを詳しく話し始めました。


「分かるだろ、今日、私は神に、本当に出会ったのだと思う......。

神は、考えていたよりも、はるかに幼かった。」


ふれあいや微笑み、やさしい言葉、

耳を傾けること、素直な敬意、

ちょっとした気づかい。

私たちは、あまりにもしばしば、こういったことの力を、

みくびってしまいます。


そのすべてに、人生をまったく変えてしまう力があります。


何らかの理由があって、しばらくの間であったり、

あるいは一生の間であったりしますが、

私たちが、人生で出会う人たちがいます。


そんな全ての人々を、同じように、包みこむように受け入れましょう!

 

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「人間よ、おまえは何者なのか。どこから来て、どこへ行くのか」

人生について、心の底から納得したいとお思いではないでしょうか。

あなたと同じようにそう思われていた方々が、

この通信講座を受講し、今では、充実した精神生活と、

逆境にも揺らぐことのない哲学を手に入れています。


宗教とは無関係。世界87ヵ国に教材を送付しています。


米国で97年、日本では35年という実績のある人気の講座を、

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  世界平和のための瞑想  

「PAIX」は平和を意味するフランス語です。

 

 

6月の第4日曜日は、バラ十字会の「世界平和祈願の日」に定められています。


そこで今回は、バラ十字会のフランス本部代表の

セルジュ・トゥーサンの書いたブログ記事、

「Méditation pour la paix」(平和のための瞑想)を

ご紹介させていただきたく思います。


下記記事をお読みいただき、

そこに紹介されている世界の平和へ貢献するための瞑想を、

あなたにも行っていただければ心より嬉しく思います。


▽ ▽ ▽


「平和のための瞑想」 -セルジュ・トゥーサンのブログ

http://www.blog-rose-croix.fr/

2012年6月1日記事より


皆さまもご存知のように、人類の歴史では多くの戦争が繰り返されていて、

多数の大人や子供たちの命が奪われただけでなく、

さらに多くの人が、負傷したり、心に傷を負ったりしています。


幾世紀にもわたって戦争は、肉体的にも精神的にも人間を苦しめてきました。


都市全体が破壊された場合もありますし、そうでなくても、

多くの建築が失われ、その一部は人類の至宝ともいうべき傑作でした。


エルサレム神殿、アレクサンドリアの灯台、バビロニアの庭園などが

もし破壊されていなかったら、どれほど素晴らしかったことでしょうか。


20世紀には、極めて破壊的で、多くの国々が関与した世界大戦が二度も起こりました。


残念なことに、21世紀初頭になった現在でも、世界平和が実現される見通しは立っていません。


政治、経済、宗教、倫理感の違いなどが理由で、世界中で人々が殺し合っています。


国連やユネスコのような機関が、戦争を終わらせる可能な様々なことを行っていますが、

期待されるような成果は上がっていません。


憎しみや恨みや他の人を否定することにおいて理性を失ってしまった個人や集団に、

本来持つべき理性を取り戻させることほど難しいことはありません。


平和はおそらく、最も人道的な理想です。


というのも平和は、人種や国家や宗教や社会的な地位にかかわらず、

あらゆる人の幸せに必要な事柄だからです。


平和を維持したり取り戻したりするためには、

政治と外交で可能なすべてのことを行わなければなりませんが、

同時に私たちには、精神の高次の力を使った作業を行うことができます。


このことは、バラ十字会員の多くが日頃から行っていることです。


肯定的な目的のために思念が使われた場合には、

創造的な力を発揮できることを心得ていてください。


思念のエネルギーを、特定の目的のために作動させるテクニックを使って、

調和と友愛を促し、平和のために貢献することができます。


もし、世界平和への奉仕として、精神の高次の力を使った作業を行うことを

あなたもお望みならば、以下の瞑想を定期的に行うことをお勧めします。


この作業は一日のうちのどの時間帯に行ってもかまいません。


この作業を頻繁に行えば行うほど、思念は、より強力で具体的になり、

人類の集合意識に働きかけ、

個人の心の平安、集団における平和の実現に貢献することができます。


▽ ▽ ▽


瞑想の方法:心地よく椅子に腰掛けて、背筋はまっすぐに伸ばしてください。


両手を膝の上に置き、足の裏は床に着け、両足は少し離します。


この姿勢のまま、両目を閉じて、リラックスするために、しばらくの間深呼吸を行います。


次に、あなたが宇宙空間にいて、そこから地球を眺めているところを思い浮かべてください。


地球がゆっくりと自転しているのを見てください。


大陸や海などが次々に現れてきます。


このように私たちの惑星を思い浮かべながら、地球の上方の宇宙空間に、

「平和」という文字が、明るい光で書かれているのを思い浮かべてください


その「平和」という文字から光が放たれて、地球を照らし、

この惑星の上に住んでいるすべての人の心を落ち着かせているのを思い浮かべます。


次に、あらゆる人種、あらゆる民族、あらゆる国々の男女が、

若い人も、老いた人も、子供も、笑顔を浮かべていて、

互いを声を掛けあい、助け合っているところを思い浮かべます。


2分ほど、この光景を心の中に思い浮かべたら、

瞑想を終わらせて、日常の作業に戻ってください。


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この記事の例でもご理解いただけることと思いますが、

瞑想などの神秘学の技法を学ぶことで、

自身だけでなく、広く周囲の人たちの役に立つ力を身につけることができます

下記をご参照ください↓

1ヵ月無料体験

 

今日は、かなり固い話ですが、

お付き合いいただければ幸いです。

 

当会の国際大学には、

芸術、生態学、医学、古代エジプト学、

音楽、神秘主義哲学史、

物理学などの部門があり、

様々な研究が行われています。

 

そしてその成果は教材として会員に提供されるだけでなく、

公開講座や雑誌記事という形で、会員でない皆さまにも提供されています。

 

その一例として、

古代エジプト人の神の観念と"異端者"アメンホテプ4世(イクナートン)」

という雑誌記事をご紹介させていただきたく思います。

 

よくテレビでも取り上げられる、エジプトの王(ファラオ)であったアメンホテプ4世は、

それまでの多神教を廃止して、一神教を打ち立てようとした人物です。

 

実は事情はそれほど単純ではないのですが、

 

大まかに言えばこの試みは結局のところ失敗に終わり、

アメンホテプ4世は死後に、既得権者であった多神教の神官たちによって、

歴史の記録から徹底的に抹消されることになります。

 

つまり、様々な神々が信仰されていて、そのそれぞれに捧げものと信仰が集まることは、

エジプトの旧来の宗教支配にとって、まことに都合がよかったのです。

 

一方でアメンホテプ4世の急進的な行動の背景には、

古代エジプトの最先端の人たちがたどり着いていた進歩的な哲学がありました。

 

彼らは、「神そのものには、人間に知ることのできる性質はひとつもない

と考えていたのです。

 

この考え方は、現代でも、専門家以外にはほとんど知られていない進んだ観念です。

 

そしてこの謙虚な考え方からは、

自身の神についての観念を人に押し付けてはいけない」という

賢明な行動規範が生じます。

 

エジプト新王朝時代に、宗教間の深刻な対立が極めて少なかったのは、

このことが背景にあると考えている専門家がいます。

 

もちろん、現代人は多くの点で、古代エジプト人より進歩しています。

しかしニュースで、世界中で起こっている悲しい出来事を見ると、

私たちには、古代エジプトに学ぶべき多くの点があるように思えるのです

 

「古代エジプト人の神の観念と"異端者"アメンホテプ4世」↓
   http://www.amorc.or.jp/misc/Akhnaton.html

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By Luis Argerich 

CC_BY_88x31.gif(Creative Commons)

 

 

話題の金環日食まで、あと3日となりました。


晴れて見られると良いですね。


日食は、月の影の中に地球が入ることで起こる現象です。


そこで今日は、人体への月の引力の影響を活用する方法についてご紹介します。


この知識は、仕事で印象的なプレゼンを行おうとするとき、

異性の好意を得ようとするとき、

新たな企画を作ろうとしているとき、

病気にかかったときなどに役立ちます。


当会に伝承されている情報のひとつですが、

人体は、2種の生命力のエネルギーによって満たされています。


そのひとつはプラスの性質を持つエネルギーであり、

もうひとつはマイナスの性質を持つエネルギーです。


ただし、マイナスの性質のエネルギーとはいっても、

否定的な意味はありません。


2つのエネルギーのどちらも、私たちが生きていく上で欠かせないものです。


そしてこの2つのエネルギーのバランスは、潮の満ち干に影響されます。


一日には、通常、満潮と干潮が交互に2回ずつあります。


そして、満潮と次の干潮の時間間隔、干潮と次の満潮の時間間隔は約6時間です。


そして、この6時間のうち前半の3時間は、

先ほどのエネルギーのうちマイナスのエネルギーが、

プラスのエネルギーに比べて強くなります。


この時間帯を陰極性時間帯と呼ぶことにします。


後半の3時間は反対にプラスのエネルギーが強くなります。


こちらの時間帯を陽極性時間帯と呼ぶことにしましょう。


エネルギッシュな活動を行うためには、

陽極性の時間帯を選んだ方が、

あまり苦労することなく容易に成功が得られることが分かっています。


ですから、お仕事で印象的なプレゼンによってお客様の心を掴みたいとき、

異性の好意を得ようとするとき、

新たな企画を立案するためのエネルギーが必要とされるときなどは、

もし可能であれば、陽極性時間帯を選んで行ってみてください。


反対に、静かにリラックスして内省したり瞑想したりするためには、

陰極性時間帯が適しています。


もしあなたが病気にかかっている場合、

積極的に治療を受けるのに適しているのは陽極性時間帯であり、

陰極性時間帯には、できれば安静を保っているべきです。


陽極性時間帯と陰極性時間帯の時刻を知るためには、

現在いる土地の満潮と干潮の時刻を知らなければなりません。


そのためには、たとえば次のWebサイトを利用することができます。


http://www.data.kishou.go.jp/db/tide/suisan/index.php


ぜひ、この知識を活用してみてくださいね。

 

 

あなたの人生を変える方法 ~人生の意味を見出す5つの鍵~

 

東京板橋ではこの数日、午前中は少し日射しが出て暖かく、

午後は雷とともに雨が降って涼しくなるという天気が続いています。


今日は、スロバキアのある物語をご紹介させていただこうと思います。


言葉と歌が持つ力についての、ちょっと不思議な雰囲気のする物語です。

 

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 スロバキアの王国、ブラチスラヴァのラスティスラヴ王がお触れを出しました。  


彼の思考を、厳粛な精神の高みにまで上昇させることのできるワインを

作った者に褒美を与えるというのです。


王は、心の奥深くを見つめることができ、

気高い思いを与えてくれるワインを望んでいました。


そのようなワインはきっと、心には喜びをもたらし、

頭には理知と分別をもたらしてくれると王は考えていました。


ブラチスラヴァ城の麓に住んでいたラドスは、王の願いを聞き、

特に褒美のことを聞いて、特別なワインを作ることを決心しました。


かくして彼は、若い葡萄の苗木を植え、

多くの楽しいことや美しいことを木々に絶えず語りかけ続けました。


たとえば、聖典に書かれた物語、勇気と思いやりに満ちたお話、

美と力のおとぎ話などでした。


何年もの間、朝から晩まで、ラドスは葡萄畑でこつこつと働き、

全霊を尽くして彼の葡萄に語り続けました。


彼は、葡萄のことをあたかも

自分の子どもたちであるかのように愛しました。


そして、葡萄の房が年を追うごとに大きくなり、

かつてなかったほど、みずみずしい果汁を含んでいくのを

誇らしげに見つめました。


そしてある日、彼の葡萄はもはや子どもではなく、

最高の状態に実った申し分のない大人になったことをラドスは知りました。


木製の絞り機に葡萄を入れている間も、

彼は美しさと励ましの言葉を語り続けました。


「我が子よ、素晴らしいワインになるのだよ。

お前たちのその芳香が心に喜びをもたらし、悲しみを忘れさせてくれるように。

飲んだ人の分別を失わせることなく、酔い痴れさせることもないように。

日ごとに、熟成して素晴らしくなっていくように。」


そして彼は、ふと思いました。


「しかし、樽はどうしよう。

私のワインを今までの古い樽に入れることはできない。」


そこでラドスは、樽作りの名人サモのところに行き、

彼が何を手がけているのかを説明しました。


サモはさっそく仕事に取りかかり、

彼のために大きな樽を作ってくれました。


その樽の底には、王が食卓についている部屋を模した

美しい木彫りの装飾が施されていました。


王は片手にワイングラスを持ち、

もう一方の手にはブラチスラヴァの紋章を持っています。


この堂々とした樽で、ラドスはかけがえのない、

まだ若いワインを熟成させることにしました。


ラドスは、ワインが熟成するまでの二年間、

この素晴らしい樽の傍らで寝起きし、

彼の魂の深淵から湧き出る美のバラードを静かに歌いました。


ワインは見事に熟成しました。


そして二年後、

樽から汲み上げた赤い液体で満たされたガラスの瓶を持って、

ラドスは王のもとに行きました。


そして召使に 「王様が何よりも望んでおられるワインをお持ちしました」

と告げました。


その召使いは、彼を王の御前に連れて行きました。


二人は長い時間語らいました。


王は彼のワインについて尋ね、

ラドスは彼のワインの物語を最初から最後まで話しました。


王は彼に感謝し、そしてその晩遅く、晴れわたった空に満月が昇ると、

開け放たれた窓のそばに静かに座り、ゆっくりとラドスのワインを飲みました。


他のワインと同じように酔いが回ってきました。


しかし、これまでのような、頭が回らなくなるような酔いではなく、

このワインは王を喜びで満たしてくれました。


王の心の奥深くから、全ての人のために善い行いをしたいという

切なる思いが沸き起こりました。


戦いがあるところに平和をもたらしたい、

プライドを傷つけられた人々を癒してあげたい、

助けを必要としている人々を助け、

勇気を必要としている人々に勇気を与えてあげたいという

心からの願いがあふれ出たのです。


そして素晴らしいワイン職人が、彼の葡萄の木々と、

そこからできたワインを大切に世話したように、

自分に任されているこの王国を、大切に治めていきたいという

強く深い望みに王の心は揺さぶられました。


「これこそ、私が生涯ずっと探していたワインだ」

と彼は思いました。


「このワイン造りの名人に褒美を与え、彼の技の秘密を学ぼう。

なぜなら、彼の技には、偉大な智慧と完成があるのだから。」

 

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いかがでしたでしょうか。ご紹介したこの物語から、

あなたの人生の役に立つ、何らかのヒントを得ていただけたとしたら、

心より嬉しく思います。

 

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ブラチスラヴァ国立劇場の夜景

 

あなたの人生を変える方法 ~人生の意味を見出す5つの鍵~

東京板橋は、降り続いた雨が止み、さわやかな晴れの日です。

梅雨前のこの季節は、読書や思索にうってつけだと

思われる方は少なくないのではないでしょうか。


そこで、今日はちょっと立ち入った話をさせていただきたいと思います。

最後までこの文章をお読みいただき、

人生についての新しいヒントを手に入れていただければ、

心より嬉しく思います


唐突ですが、次のことを思い浮かべていただきたいのです。


あなたは、今、ラスベガスのカジノで、

見慣れないゲームが行われているテーブルを前にしています。


さて、ここで一儲けしてやろうとまでは思わなくても、

もし、ひどい目には遭いたくないと思うならば、

このテーブルではいったい何が行われているのか、

どのようなルールで事が進んでいるのかを

理解しようとするのは賢明なことではないでしょうか。


もし、このことを人生の比喩だと考えると、

どのようなことが言えるでしょうか。


もちろん実際には、人生は単なるゲームではなく、

このような考え方には、謙虚さを欠いている部分があると思われるとしたら、

そのご批判はもっともなことです。


しかし、それにもかかわらず、次の2つのことが、

人生を根本から変えるために役立つという意見がおおむね妥当だということは、

多くの方に同意していただけることと思います。


(1) 私たちの人生では、実際には、何が進行しているのかを先入観なく把握する

(2) その背後にはどのようなルールが働いているのかを知る

 

今日は、このうちの(1)について、根本から考えてみたいのです。


あなたの目の前には、今、何が見えていますか。


たとえば、私の目の前には、パソコンのモニターが見え、

その後ろには、コピー機と、ベージュ色のカーテンが見えています。


それらは、ほんとうに見ている通りのものなのでしょうか。


先入観に影響されている部分はないのでしょうか。


もし、生まれて初めて見たとしたら、

つまり、パソコンもコピー機もカーテンも知らなかったら、

それらはどのように見えるのでしょうか。


さらに、もしあなたが生まれたばかりで、自分自身と他の事物の区別がつかず、

遠近感も理解できないとしたら、周囲はどのように見えるのでしょうか。


話を分かりやすくするために、例を使ってご説明したいと思います。


この図をご覧ください。


これは「チェッカー・シャドー」と呼ばれている錯視図形です。

 


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上の図のチェッカー盤をご覧ください。

信じられないと思われるかもしれませんが、

Aという文字が書かれているマス目の色と、

Bという文字が書かれているマス目の色は実は同じ色です。


最初は私も、このことがまったく信じられませんでした。


しかし、下の図を見ると、本当に2つのマスが同じ色であることが分かります。

 

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出典:「錯視-ウィキペディア」http://ja.wikipedia.org/wiki/錯視

(2012/5/4アクセス。当該画像の作者は、無制限にあらゆる目的での利用を許可。

Original by Edward H. Adelson)

 


この錯覚が起きる原因を、お考えいただきたいのです。


次のような結論に到達されるのではないでしょうか。


「影の中にある物体は色が濃く見えるという過去の経験や、

チェッカー盤を見たことがあるという経験によって、

実際の色を把握することが妨げられている。」


また、このことは錯覚ではないと考えることもできます。


つまり、もしこの絵が、実際の光景だとしたら、

チェッカー盤の明るい色のマス目が、影の中にあるために、

たまたま暗いマス目と同じ明るさになっているという解釈が正しいからです。


一方で、この錯視図形を単なる色が付けられた図形だと考えた場合には、

私たちは、過去の経験から先入観を作り上げることによって、

この図形の色を 正しく知覚することが妨げられている と言うことができます。


私たちが所有している先入観は、この他にも無数にあります。


小冊子「あなたの人生を変える方法-人生の意味を見出す5つの鍵」をお読みになり

(こちらからダウンロードできます → http://www.amorc.or.jp )、

第3章に書かれている実習を実際に行われると、

深く実感することができるのですが、「時間」もそのひとつです。


つまり、時間とは、周囲の事物を解釈するために役立つ観念だと考えることも、

私たちの意識が作り出している先入観だと言うこともできるのです。


同じことは、空間にも言えます。


では、このような先入観をすべて排除することができたとしたら、

いったい周囲の事物はどのように見えるのでしょうか。


このことを実現した人は、あらゆる時代に、東洋にも西洋にも多数いました。


そして、熱意をこめて、その体験について語っています。


時間が存在しないのですから、すべては静止し永遠の存在になります。


ある禅師はこのことを「滴凍水」、つまり滴った水が凍った様子にたとえています。


空間が存在しないのですから、自己と宇宙は一体になります。


このような経験は、いわゆる「神秘体験」と呼ばれている出来事の一種です。


そして、この神秘体験は我を忘れるほど深い感動に満ちた体験であり、しかも、

自身の人生を大きく改善するためのインスピレーションとパワーに満ちています


一体どのような体験なのか、そこから何が得られるのかを、

この機会に、ぜひ想像してみてください。


 

あなたの人生を変える方法 ~人生の意味を見出す5つの鍵~

 みなさんは、ゴールデンウィークに、

ご旅行の予定はおありでしょうか。


私は、残念ながら仕事の予定が詰まってしまっているのですが、

旅はほんとうに楽しいものです。


旅の醍醐味のひとつは、

未知の世界や人との新しい出会いがあることではないでしょうか。

エラ・ウィルコックス
そこで今日は、「未知の世界」という題名の

美しい詩をご紹介させていただきます。


20世紀初頭に世界中で絶大な人気を誇った米国の詩人、

バラ十字会員でもあった、エラ・ウィーラー・ウィルコックスの作品です。

皆さまの人生のヒントにしていただければと思います。

 

 

「未知の世界」 エラ・ウィーラー・ウィルコックス(1902年)

"The Undiscovered Country" by Ella Wheeler Wilcox, 1902


人間は、あらゆる国を隈なく探検し、

この地、かの地の秘密を手中に収めた。

人の世が、今なお頂点に達してはいないのに、

卵形のこの地球は、鋼の帯に縛られ、

海はといえば、あらゆる岸に停泊する多くの船に蹂躙され、

雄々しく凛々しい自然の威力も、

人間に屈して、その秘密を永遠に明け渡し、

命じられるままに、下僕のように急かされている。

今でも、人は、あちこちの岸を遠くまで調べるが、

見知らぬ領土も、測られていない平原も、

手に入れ支配できるものは、もはやどこにもありはしない。

だが、探査すべき領域が、ひとつだけ残されている。

行け、汝自身を知れ、おお、人間よ! 手つかずの地へ、

汝の魂という未知の世界へ!

 

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1ヵ月無料体験

 

様々な機会に指摘させていただいていますが、

ワクワクと充実が十分に感じられる日々を手に入れるための大切なキーポイントのひとつは、

心の様々な部分をバランス良く働かせることです。

 

冊子「あなたの人生を変える方法」に掲載した4つの実習は、

誰でも簡単に行うことができ、このバランスを実現するきっかけとして、

有効に活用することができます。

 

(この小冊子はこちらから無料で入手することができます。)

あなたの人生を変える方法 ~人生の意味を見出す5つの鍵~

 

そして、心が全体的に働いてくると、その表れのひとつとして、

他の方々に対する感受性、共感が強くなっていくことが感じられます。

 

この共感が十分に強くなると、その範囲は家族や友人、知人だけでなく、

極端に言うと、この地球にいるすべての人々に及ぶようになります。

 

つまり、私たちは本来、同胞である人間の多くが、飢餓に苦しんでいたり、

政治的に虐げられていたり、紛争に巻き込まれていると、

特に子供たちが苦しんでいるのを見ると、自分が恵まれた状況にいても、

ほんとうには、十分な幸せを感じることはできません。

 

私たちは、このような繊細な共感こそが、

人類が現在陥っている困難な状況を解決するための、

大切な条件ではないかと考えています。

 

そして、このような共感を、できるだけ多くの皆さまと共有したいと思っています。

当会の教育コースも、自分自身の中にこのような感情を育むことを、目標のひとつにしています。

 

以下の文章は短いものではありませんが、

当会のフランス本部の代表が心を込めて書いたものです。

お読みいただければ、心より幸いに存じます。

 

横罫線

  

人類と地球を愛するあなたへのお手紙


 

私たちは、この公開のお手紙をあなたに宛てて書いています。


そしてこの手紙が、あなたの心へと届くことを深く望んでいます。


そうすることがみなさんの助けになり、今必要なことだと考えているからです。


もちろん私たちは、みなさんがこのお手紙の内容に

全面的に同意されるわけではないだろうということ、

そして異議や反対のご意見や、批判をもいただくかもしれないということを

十分に承知しています。


私たちは思想の自由に深い敬意を払っています。


ですから、みなさんそれぞれに、ご自身の信じるところに従って、

このお手紙の内容を判断していただきたいと思っています。


しかし、このお手紙をお読みいただくことは、どなたにとっても、

少なくとも、さまざまなことを考えるための材料として、お役に立つと考えています。


まず、現在の世界の状況を、私たちバラ十字会が

どのように見ているかについて申し上げたく思います。


人類は、社会全体に漂う狂気に悩まされていて、

自分自身が進むべき方向性を見失ってしまっていると私たちは感じています。


あまりにも愚かで低俗で恥知らずなテレビ番組が、視聴率の最高記録を破り、

のぞき見主義が頂点に達しつつあります。


最低限の努力で、できるだけ早く金持ちに、そして有名になることが

人生の目的であると私たちは信じ込まされてしまっています。


暴力がテレビや映画の中で称賛され、日常生活に蔓延しているように思えます。


マスメディアはまるで、人間の性質のうちの暗黒面だけを

強調するように強いられているかのようです。


持って生まれた素質が、たまたま流行に合っていたり、

見せかけのエリートたちを楽しませることができた人々が、

スターとかアーティストと呼ばれています。


高齢者への差別は深刻な影響をもたらしています。

ユーモアが、あざけりと混同されています。


また、作り上げられた美しい体や高い運動能力を持つ人だけが、

盲目的な個人崇拝の対象となっています。


無礼な振る舞いが称賛される一方で、

品のよい振る舞いは軽蔑されています。


厚かましさやでしゃばりや横柄な態度が、

まるで美徳であるかのように扱われています。


しかも、今申し上げたようなことはほんの一部でしかありません。

 

芽吹き

 

続きはこちらでどうぞ。

 

→ 人類と地球を愛するあなたへのお手紙

 


 

春分の日を一年の始まりとし、

冬が春と交替する日であると考える習慣は、

古代エジプトや古代バビロニアにまで、さかのぼることができます。

 

北半球のこの時期には、長い冬の休息が終わり、

若々しい動植物の姿が、自然界のいたるところにあふれます。

 

そして、古くなった物事に別れを告げて前に進みたい、

新しいことを行いたいという促しが私たちを満たします。

 

長い冬の休息が終わり春が訪れる

 

様々な神秘学派でこの時期に、

新年を祝う美しい式典が行われていました。

 

バラ十字会でも、春分の日を新年の始まりとして、お祝いをする習慣があります。

 

昨年は震災の影響で、新年を祝うこともできなかったのですが、

今年は、穏やかな、心安らぐ年であることを願って祝いたいと思います。

英語に詳しい方の多くが承知していることだと思いますが、

日本で使われている「スピリチュアル」というカタカナ語の意味は、

英語の「spiritual」(スピリチュアル:形容詞)、

spirituality」(スピリチュアリティ:名詞)という語が持つ

典型的な意味とは大きく異なってしまいました。

 

そして、このことを残念に思っている方は少なくないのではないかと思います。

 

では、本来の英語での典型的な意味とは、どのようなものなのでしょうか

 

多少古くなりますが、映画「ラスト・サムライ」には、

「spiritual」(スピリチュアル)という言葉の意味が

とても良く表れているせりふが登場します。

 

(以下の記述では物語・作品・登場人物に関する核心部分が

明かされていますのでご注意ください。)


トム・クルーズが扮する主人公のネイサン・オールグレン大尉は、

語学が堪能で、アメリカ先住民の文化をよく知っていました。

 

ところが、北軍の士官として戦争の渦中に、

先住民の女性や子供の虐殺に加わることになり、

心の傷からウイスキーびたりの生活をつづけていました。

 

一方、日本は明治維新の数年後であり、

政府は近代的な軍備の増強を進めていました。

南北戦争の英雄であったオールグレンは、

大金で政府軍の訓練のために雇われることになります。

スピリチュアルとは 

 

続きはこちらでどうぞ。

→ スピリチュアルとは

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